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生活支援ロボットのISO13482規格の概要!

ロボット ] 2015/12/26(土)

パーソナルケアロボット(生活支援ロボット)の国際規格として、ISO 13482が2014年に発効されています。
 ・2016年4月20日にJIS B8445も発行されました。
 ・欧州、機械指令(MD)の整合規格(EN ISO 13482:2014)にもなっている。

1.ISO 13482:2014の表題: JIS B8445:2016も同じ
  :Robots and robotic devices -- Safety requirements for personal care robots
  (ロボットとロボティックな装置 -安全要求事項- パーソナルケアロボット)
2.適用内容
  パーソナルケアロボット(①~③)を使用するための本質安全設計、保護対策、および情報要件とガイドラインについて規定している。
 ①移動型:手伝いロボット(Mobile servant robots):
  物体の受け渡しや情報の提供など,人間と関わりながら作業を実行する,移動型のロボット
 ②搭乗型:ロボット(People carrier robots):
  目的地まで搭乗者を搬送するロボット
 ③装着型:身体アシストロボット(Physical assistance robots)
  人間の身体能力を補うあるいは増強することにより,人間が要求された仕事を実行する補助を行うロボット.拘束タイプと拘束されないタイプのロボットがある.

3.適用範囲外
 ・毎時20キロ以上で走行するロボット
 ・ロボット玩具
 ・水性ロボットや飛行ロボット。
 ・産業用ロボット
 ・医療機器用ロボット。
 ・軍事用、及び公共用ロボット

4.概要
 生活支援ロボットの安全性について決定プロセスが書かれている。:以下の流れで進捗する。
(1)「リスクアセスメント」の実施(4項) ⇒ 文書化
 ISO 13482の前提になっているのが「リスクアセスメント」の実施です。
 100%の安全確保は理想ですが、現実にはリスクは無限にあり、全てをなくすのは不可能ですが、受容可能なレベルにする。
 ①対象ロボットの制限の決定
  ・意図する使用の明確化 ⇒ 附属書Dには各ロボットの利用シナリオが例示されています。(意図する文書化の参考になる)
  ・空間の制限 ⇒ 附属書B、附属書Cにはロボットから安全関連物体までの距離と目的により安全関連空間と非安全関連空間に分けた例がある。安全コンセプトの立案に参考になる。
          :安全設計において、安全関連空間用のコンネ-ネントは安全認証品が要求される。
           非安全関連空間用コンポーネントは任意のものを利用可能である。
 ②危険源の同定
  ・附属書Aの危険源とその潜在的危害は、危険源同定のガイドワードとして利用可能。
 ③リスク見積り
  ・6章で、各ロボットの各制御安全機能(力制御、速度制御)の目安がPLrで表現されている。 対応するタスクのリスクが推定できる。
  
(2)リスク低減プロセスの実施
 どこまでのリスク低減が必要なのかを洗い出し、安全要求事項を決めて、リスクを低減するプロセスを決め、実施する。
 ①3メソッドによるリスク低減
  ・5章に制御安全・機能安全を除く、 3メソッドによるリスク低減方策が代表的な危険源毎に例示されている。
  ・8章で残留リスクを「使用上の情報」として記載する時に考慮すべき項目が示されている。又、付属書Eで、警告表示マークの例が示されている。
 ②制御安全・機能安全によるリスク低減方策
  ・6章で、各ロボットの各制御安全機能(力制御、速度制御等)の目安がPLrで示されており、対応するリスク低減方策のリスク低減方策の技術的難易度が推定できる。
(3)妥当性確認
 
 ・7章で、妥当性確認の代表的手法(実地検査、ソフトウェアの検証)を8個例示している。
 要求事項をクリアすると認められる評価基準も決め、どのような試験などをして検証するかも決めておく。
 尚、SO 13482の中に数値などの形で基準値が記されているわけではなく、あくまでメーカーがユーザーに受容してもらえるリスクのレベルを定める必要があります。
 場合によっては、リスク低減ができているかどうかを、規格に照らして認証機関等が審査することになる。

5.ISO 13482(JIS B8445)の構成図(安全性低減プロセスとの関連)
ISO13482 ロボットの構成 
6.項目
 1.適用範囲 Scope
 2.参照規格 Normative references
 3.用語と定義 Terms and definitions
 4.リスクアセスメント Risk assessment
  4.1一般
  4.2危険源」の同定
  4.3リスク見積り
 5.安全要求事項と保護方策:Safety requirements and protective measures
  5.1一般
  5.2電池の充電に関連する危険源
  5.3エネルギーの蓄積、及び供給による危険源
  5.4ロボットの通常運転のおける起動、及び再起動
  5.5静電電位
  5.6ロボットの形状にょる危険源
  5.7放出による危険源
  5.8電磁障害による危険源
  5.9ストレス、姿勢、及び使用法による危険源
  5.10ロボット動作による危険源
  5.11耐久性不足による危険源
  5.12誤った自律的判断、及び動作による危険源
  5.13動いている部品との接触による危険源
  5.14人がロボットに気づかないことによる危険源
  5.15危険な環境条件
  5.16位置確認、及びナビゲイションの誤差による危険源
 6.安全関連制御システムの要求事項
  6.1要求安全性能
  6.2ロボットの停止
  6.3運転空間の制限
  6.4安全関連速度制御
  6.5安全関連環境認識
  6.6安定性制御
  6.7安全関連力制御
  6.8特異点保護
  6.9ユーザインターフェイスの設計
  6.10運転モード
  6.11手動制御装置
 7.検証と妥当性確認
 8.使用上の情報
  8.1一般
  8.2マーキング、又は表示
  8.3サービスマニュアル
 附属書A 重要な危険のリスト
 附属書B 運転空間の例
 附属書C 安全防護空間の実例
 附属書D 機能的タスクの例
 附属書E マーキングの例
7.参考
 ・ISO13842のJIS規格(JIS B8445:2016)が2016年4月20日に、発行されました。
 ・又、6項の図中のISO/IEC規格もJIS規格になっています。
  ISO 12100: JIS B 9700
  ISO 13849-1: JIS B 9705-1
  IEC 62061: JIS B 9961
 ・欧州、MD(機械指令)整合規格です。
  MD指令整合規格EN生活支援ロボット
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プロフィール

湘南次郎

Author:湘南次郎
(1)電気・電子機器メーカにて「電子機器」設計、及び「EMC・安全規格」適合取得に従事し、効率的な規格適合を支援してきました。
(2)国内(VCCI、PSE)、欧米(CE、UL)、アジア(CCC等)の規格適合に関して、アドバイスを行ってきました。

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